公約の追跡
順調
債務
- 2007年9月30日現在、日本は、多国間債務救済イニシアティブ(MDRI)
について国際開発協会(IDA)に対し2007年~2008年についてのみ、
1億580万米ドルの資金補填を無条件に約束した。
- 日本は国際開発協会第15次増資)IDA15(30億4,000万米ドルを約束
している。MDRIに対する技術的な補填のほかに、このIDA向けの一般
拠出は、MDRIへの貢献度の最も高いIDAの資金手当てが適切に行われる
ことを確実にする政治的意思を表すものである。
- 日本は重債務貧困国(HIPC)について二国間債務を100% 免除した。
ただし、注目すべき例外があり、カットオフデート後の民間ベースの
クレームについては免除しておらず、他のG8各国ほどの公約はしていない。
評価不可能
保健
- 保健部門における2006年の対サブサハラ・アフリカの拠出額総計は
2億6,907万米ドルで、2005年を4.5%上回った。
- 日本は2007年にグローバルファンドに対し約束どおり1億8,600万米
ドルを拠出したが、適切な負担額にははるかにおよばない。2008年に
ついては1億8,380万米ドルを約束し、すでに拠出済みである。グロー
バルファンド発足の2001年以降の、日本の拠出額は2008年分を含め
て8億4,650万米ドルとなっている。
- 保健と開発イニシアティブ(HDI):日本は2005年から2009年の5年間
に50億米ドルを約束し、2005年は11億7,000万米ドルを拠出した。
保健関連プロジェクトはこのイニシアティブのもとに世界的規模で着々と
推進されている。
- 日本はまだワクチンと予防接種のための世界同盟(GAVI)には拠出して
おらず、保健部門の援助額の約28.5%を保健システム開発に振り向け
る。G7各国平均は18.7%である。
ガバナンス及び
安全保障
- 日本は国連腐敗防止条約(UNCAC)に署名したものの、批准していない。
- 日本はOECD外国公務員贈賄防止条約を批准したものの、これまでに
起訴したのは一件にとどまっている。
- 日本は採取産業透明性イニシアティブ(EITI)もしくはアフリカ・ピア・
レビュー・メカニズム(APRM)に関する公約を何も行っていない。EITI
への適切な負担額は145万米ドルとみられる。
- 日本は国連平和構築委員会に対して2000万ドル、G8参加国のうち2番
目に大きな貢献を行っている。(2008年3月現在):これは年間適切負担
額をわずかに下回るものである。
- 日本は2006年に中央緊急対応基金(CERF)に対し750万ドルの貢献を
行っており、2008年には100万ドルを公約している。年間適切負担額は
4060万ドルとなる。
- 日本はUNDPパートナーシップ基金を通じ、アフリカのPKOセンターに
1550万ドルの貢献を行っている。
期待はずれ
教育
- 日本は2006年にはアフリカの初等教育に対する援助として8,700万米
ドルを提供したが、これは適切な負担額の三分の一に満たない。2008年
に全世界の初等教育向けに必要な適切な負担額を拠出するには、3億
3,900万米ドルを上積みして、合計4億2,600万米ドルとしなければなら
ない。教育予算全体の中で、初等教育への支出は相対的に少ない。日本は
現在、ファースト・トラック・イニシアティブ(F T I)の共同議長国を務めて
いる。
- 2008年4月に、日本はサブサハラ・アフリカにおいて学校1,000校を
設立するとともに、数学、科学の教育方法向上に重点を置いて教師
約10万人の養成を行う旨を発表した。
水と衛生
- サブサハラ・アフリカへの日本からの水と衛生向けODAはほんのわずか
である。2006年には1億9,655万米ドルを水と衛生の部門に支出した
が、これは、この地域向けODA総額の4.1%である。本DATAレポートの
方法論によると、日本はこの部門向けにODAの5.5%に相当する2億
6,329万米ドルを割り当てるべきであった。この結果、日本は2005年に
比べて期待はずれの度合いが増した。2005年はODA増加額の4.66%
がこの部門に振り向けられている。
- 日本は水と衛生については世界最大のドナー国となっている。だが、
2006年にアフリカに向けられたのは援助総額のわずか12%である。
2005年の6%からは増えてはいるが、サブサハラ・アフリカの水・衛生の
普及率が世界でも最低水準であるという現実を反映していない。