G20に向けたONEのメッセージ「正しい選択、賢い選択を」

アフリカは世界危機を救う解決策の一部であるべき

先進国および途上国の指導者たちは4月2日、ロンドンに集まり世界的な経済危機について話し合います。ONEは世界で最も貧しい人々のニーズが伝わるようさまざまな関係者、ステークホルダーに対し積極的に呼びかけています。それが道徳上正しいことだからという理由以前に、それが賢明な選択につながるからです。

グローバルな人類の危機

世界中の人々が経済危機の余波を受けていますが、この危機は10億人にものぼる最も貧しい人々を直撃します。彼らは危機が勃発する以前からすでに1日1ドル以下の生活を強いられ、極度の貧困にさらされていました。経済危機によって貿易の機会や海外からの投資が減り、出稼ぎ労働者による仕送りも収縮するという事態に多くの人々が影響を受けています。世界銀行はこの全世界的な経済危機により、あらたに5000万人が貧困に陥るであろうと予測しています。これは2008年、食糧や石油価格の高騰が原因ですでに貧困レベルと新たに見なされた1億3000万人~1億5500万人を含みません。これは今後、5歳の誕生日を迎える前に命を落とす幼児、飢えに苦しむ人々、学校に行けなくなる児童がいっそう増えることを意味するのです。ここ10年の間に、開発によって得られた実績が逆転してしまう恐れがあるのです。

グローバルな解決策

極度の貧困の解決は私たちに共通する関心事です。この危機の中、世界の政治経済を安定させるためには貧しい国を支えていくことが不可欠です。グローバルな市場は繁栄によって前進していきます。アフリカはグローバル市場の消費者となることも供給者側にまわることもできるのです。アフリカ大陸は食糧やエネルギーの資源国であると同時に投資の機会を多く抱えており、地球規模の気候変動に対応するための重要なパートナーにもなりえます。

世界的な景気対応策のわずかな一部をアフリカの農業やインフラ整備に割り当てればグローバル規模の経済を刺激することができます。世界でもっとも手堅い経済学者たちもまさにこの点を主張しています。これらの詳細はまた議論されています。たとえば世界銀行は打撃を受けやすい貧しく脆弱な体質の国々への特別緊急基金としてバルネラビリティ・ファンド(vulnerability fund、先進国が自国の景気対策のうち0.7%分を途上国に振り分けるという内容)の設置を提案しています。そしてG8をはじめとする先進諸国は2010年までにアフリカへの援助を倍増するという約束を守らなくてはなりません。こういった追加的資金源をアフリカの農業やインフラに投入し、アフリカが自らの力で働き、貿易によって危機から離脱できるよう支えていくことが不可欠です。これらの必要な資金を確保するためには、収益の一部を開発に割り当てる排出権取引制度といった革新的な資金創出メカニズムの導入も考えられます。

あらたな経済秩序

緊急経済救済プランに加え、G20は公平で持続可能な経済成長を促す秩序を目指し、現状を組みなおす構造改革を考える必要があります。世界銀行や国際通貨基金(IMF)といった国際金融機関が活動に十分な資金を確保していること、そしてこれら機関における交渉の場で途上国の議席数を増やすことも課題のひとつです。また、国際金融システム改革の一環として、貧しい国々の徴税能力を強化し、略奪などによる不正資金の行方を追跡できるようにするための技術支援(TA)パッケージを提供することが効果的です。そして世界各地に点在するタックスヘイブン(租税回避地)に対する規制強化や透明性の確立も必須です。

貿易を通じてアフリカ自身が貧困から抜け出す力を持つことがアフリカ開発のもうひとつのキーポイントです。今こそ対アフリカ貿易を活性化させ、世界が保護主義に傾かないことが求められます。G20諸国・諸地域は、景気悪化の中でアフリカの成長を持続させるための貿易パッケージの策定に議題を絞った会合の開催を設定すべきです。

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G20ピッツバーグ・サミット 2009年9月25日